日々株価が上下する中、どのタイミングで株式やETFを購入したら良いか分かりませんよね。
長期的にみれば米国株は上昇しているものも、できるだけ安い時に買いたいものです。
では買い時について探る良い方法はあるのでしょうか?
実はVIX指数の変動が株の買い場を探る目安になることがあります。
そこで本記事ではVIXを用い、米国株の買うべきタイミングを考察してみました。
VIXとは
VIXとはS&P500指数が今後一ヶ月の間にどれくらい変動するかを表す指数です。
別名恐怖指数とも呼ばれており、株式市場への投資家たちの不安度を表している指数でもあります。
VIXが高い時は株式市場が悲観的になっており、株を売る人が増えることから、株価が下落する傾向にあります。
近年では、2020年のコロナショック時にVIXは60以上まで急上昇しました。

当時は株価が毎営業暴落し、市場がとても不安定な状況にありましたが、同時に投資をする大きなチャンスでもありました。
VIXが跳ね上がった時は買い時だった
「VIXが急上昇したら買い時」というのは本当なのでしょうか?
過去のS&P500指数とVIXを照らしわせたチャートを見ていきましょう。

上の赤いチャートはVIXを示し、下はS&P500指数の値動きを示しています。
チャートを見比べてみるとお分かりの通り、VIXが跳ね上がった時に株価は大きく下落し、その後は上昇に転じていることが読み取れます。
つまり過去のデータを見る限り、VIXが急上昇した時は買い時であったと言えるでしょう。
しかし、具体的にどのくらいVIXが上昇したら買いを考えるべきなのでしょうか?
それについて、とあるリサーチが大変参考になりましたのでご紹介します。
VIX指数が33を超えたら買い時到来?
TheStreetの記事によると、VIXが33を超えた時に投資をするのが期待リターンが1番大きかったとのデータがあります。
下の表はVIXと各セクターにおける期待リターンの関係性を示したものです。

上の表を見るとわかる通り、過去のデータよりVIXが30を超えてから投資した場合は期待リターンが大きいことが伺えます。
そして、その中でも特に景気循環株とグロース株はリターンが大きかったという結果も出ています。
反対にVIXが12を下回っているとき(市場が楽観的な時)に投資した場合は期待リターンが一番低かったそうです。
つまり、VIXが30〜33以上の時(投資家が不安になり、売りを入れている時)は大きな買いシグナルだと捉えることが出来るでしょう。
私はこのデータを買いのタイミングを推し量る一つの材料としています。
VIX指数による買い時はどれくらい正確?
マネックス証券のコラムによると、VIXが7日間以上30〜で推移したとき、一年後の平均リターンは+21.7%となり、プラスになる確率は88%にも及ぶとのデータがあります。

この過去のデータを取ってみても、やはりVIXが30以上の圏内で推移している時は絶好の買い場になるように感じます。
今後はVIXの値動きから目を離せませんね。
まとめ
本記事ではVIX指数を用いて、米国株の買い時について考察してみました。
過去のデータを振り返る限り、VIX指数を参考にするのは買い場を探る目安の一つになるのではないでしょうか。
もちろん、VIXが30〜以上で推移していて株価が下がっていたとしても、さらに下がるリスクは十分あります。
なのでVIXを過信しすぎず、大損して後悔なんてならないようにしましょう。
VIXが30〜以上の時は期待リターンが高かった
特に景気循環株とグロース株で高いリターンが確認できた
過去のデータではVIXが7日間以上30〜で推移した時、一年後プラスになる確率は88%
本記事の内容が米国株の買い時を探している方の参考になれば幸いです。