誰もが投資している大型株主軸のS&P500だけに投資せずに、何故小型株への投資を検討する必要があるのか?
それには理由があります。
小型株と大型株のパフォーマンスを過去30年で比較したところ、小型株の方が600%〜800%もパフォーマンスに長けていることが分かりました。

黒:時価総額TOP750
黄:5000社(Wilshire社のリスト上の全ての企業)
赤:時価総額750〜2500位
緑:時価総額500〜1000位
橙:時価総額TOP2500
つまり、過去30年のトレンドで言えば、小型株に投資していた方がより多くの利益をあげることができたと、いうことです。
しかし小型株への投資は大型株より難易度が高いことが懸念点です。
そこで本記事では、小型株について触れた後、なぜ私が小型株に投資していきたいか。についてまとめていきます。
そもそも小型株って
小型株とは名前の通り時価総額の低い企業の株のことです。
小型株の特徴としては以下のようなことが挙げられます。
ボラティリティ(株価の変動度合い)が高いため、リスクが高い
マイナーな企業が多いため、選定が難しい
大化け株が隠れているかもしれない
一言でまとめてしまうのであれば、小型株への投資は難しいものも夢があるということです。
しかし将来の隠れた大化け株を探しあて、その銘柄だけに投資することはかなりリスクが高い上、恐らく現実にはならないでしょう。
では小型株への投資はどれくらいリスクがあるのでしょうか?
次の章ではリスクとリターンについてまとめていきます。
小型株のリスクとリターンについて
冒頭で、長期的に見れば小型株は大型株を上回る傾向があると述べました。
ですが、リスクについては掘り下げていなかったのでここで解説していきます。
まず下の点グラフをご覧ください。
縦軸が年あたりのリターン、横軸がボラティリティを表し、茶色が小型株の、そして緑色が大型株のリスクとリターンを示しています。

これは各金融資産のリスクとリターンを表したものであり、○が理論的、又は予想される関係性を表し、四角が実際のリスクとリターンを表しています。
今回は四角を前提に話を進めていきます。
上のグラフを見るとわかるように、2003年〜2020年の間で小型株は11%強のパフォーマンスを出しているのに対し、大型株は9%強に止まります。
そしてここで同時に注目すべきなのがボラティリティです。
大型株は14%程ですが、小型株は17.5%にもなります。
つまり小型株はリスクが高い代わりに、リターンが高い傾向にあるということです。
以下この章のまとめです。
- 大型株はボラティリティが低いが、ややパフォーマンスに欠ける
- 小型株はボラティリティが高いが、パフォーマンスがやや高め
過去の傾向を比較しているだけなので、今後も小型株の方がパフォーマンスが良いとは限りません。
どうやって小型株に投資するべきなのか
ここまで来て一つ問題なことが、どう小型株に投資するべきか。です。
個別の小型株を選定していくのは労力もかかりますし、リスクも高くあまりお勧めできません。
ですが、そのような時はETF一本で分散投資することが一番楽で、効率的でしょう。
例えば、ETFのVTWOはラッセル2000という時価総額が1001〜3000位までの約2000社で構成された小型株指数と連動しているため、このETF一本で小型株の分散投資が可能になります。
なので、市場の平均値で無難に小型株へ投資していきたいのであれば、VTWOが経費率も低く、投資先として良好だと私は考えています。
興味のある方は以下の記事をぜひご覧ください。

まとめ
過去30年の小型株と大型株の株価の推移のデータによると、小型株の方がパフォーマンスに長けている為、小型株ETFへの投資を積極的に検討したい理由としました。
しかし、今後は大型株の方が上回る可能性も十分考えられますし、将来の株価の動向については誰もわかりません。
ただ、大型株で構成されたVOOなどのETFだけでなく、リスクヘッジという意味を込めて小型株ETFをポートフォリオに組み込む理由は十分にあるのではないでしょうか。
リスクを分散することにより、あなたのポートフォリオの偏りを軽減することができますし、小型株が良好な年には恩恵を受けることもできます。
私はリスク分散の為にS&P500指数に連動しているVOOだけでなく、新興国市場に投資しているVWOや、小型株指数のラッセル2000に連動しているVTWOなどに投資をし、資産の分散化を行っています。
もしあなたが
「ポートフォリオのリスク分散をしたい」
又は
「長期的な投資スタンスで大型株を超えるパフォーマンスを期待したい」
と考えているのであれば、この機会に小型株ETFへの投資は考えてみてはいかがですか。
