株式投資経験者であれば、誰しもが一度は
「買わなければ良かった」
と後悔する銘柄の一つくらいあるのではないでしょうか。
少なくとも私はあります。
大抵株を買って後悔する人は、素直にETFや投資信託に積立せずに、S&P500のパフォーマンスを超えたいべく、安易に個別株に手を出してしまうことから起きてしまう悲劇です。
結局こうなってしまっては、利益を上げるどころか、大きく損失を膨らませてしまい本末転倒です。
本記事ではまだ投資経験の浅い人達に送りたい、私が買って後悔した株の特徴を3つ紹介します。
私と同じ過ちを繰り返さないよう参考にしてみて下さい。
小型株に安易に手を出すべきではなかった
小型株は定義こそ色々ありますが、時価総額が大体20億ドルから50億ドル程度の企業の株式を小型株と指すことが多いです。
なぜ私が小型株に投資したことを後悔しているかと言えば、シンプルに損をしたからです。
例の一つを挙げると、Ocean Bio Chem(以下OBCI)という企業の株を約14ドルで購入したのですが、現在の株の価格は約8ドルと大きく下回る結果となってしまいました。
なぜ買った?
第一の理由が小型株は大きく上昇するポテンシャルを秘めていると思ったからです。
小型株は文字通り、小規模な企業の株のことを指すので、既に大きく成長済みの大型株と比較すれば、大きく上昇する伸び代が大きい傾向にあります。
ただ、小型株のネガティブな側面を述べてしまうと、反対に大きく下落するポテンシャルも大いにあるということです。
それにも関わらず、利益に目を眩ませた私は後先のことは深く考えず、小型株に手を出して大きく赤字を得る結果となってしまいました。
それが今回私が一例として紹介したOBCIですね。
二つ目の理由はOBCIは小型株でありながら、財務指標は盤石で収益も上り坂だったからです。
他にもインサイダーの保有率や、Amazonで売られているOBCIの製品のユーザーの満足度を調べたりと様々な角度から攻めてみましたが、結果は実りませんでした。
小型株に限ったことではないですが、個別株投資はそんなに甘くないってことですね。
改善点は何だろうか
ここまで振り返ってみて、小型株で損を出さないためにはどうしたら良いのでしょうか?
二つ解決策をご紹介します。
そもそも小型株に手を出さない
一つ目は大きく利益を得てやろうと強欲にならず、いっそのこと小型株から足を洗うことです。
小型株はそもそも時価総額が低い企業のこともあり、身近でなく知らない銘柄だらけです。
なのでそのような銘柄に投資するのは当然高いリスクが伴います。
小型株ETFに投資する
二つ目の方法が小型株ETFに投資することです。
小型株投資をしたいのであれば、これが一番現実的な投資方法かなと私は思ってます。
例えば、VTWOという小型株指数のラッセル2000に連動したETFがあるので、これ一つを購入するだけで、平均値を取ることができ、リスクを大きく減らすことができます。
小型株はリスクが高くとも、ETFであればだいぶ投資敷居は低くなるのでおすすめです。
VTWOについては以下の記事で解説済みなので、興味のある方は一度ご覧ください。

以下の記事では小型株ETFに投資したい理由について解説しています。

大赤字株

二つ目が大赤字を計上している株です。
大赤字な企業の株の特徴として、
- ビジネス内容に夢を感じる
- 当たるとでかい
- ボラティリティが高い
などが挙げられます。
要約するとベンチャー企業が多いので、大きく上がることもあれば、大きく沈むこともあるハイリスクな株だということです。
リスクが高い株になぜ手を出したかといえば、ETF投資が株式市場の平均値を取ってる故、短期間での株価のパフォーマンスには一定の限界があり、そしてつまらないので、ハイリスクな株で素早く、大きく儲けやろうと考えたからです。
この考えは振り返ってみると浅はかでした。
私はETF投資は合理的でありながらも、面白みのない投資方法だとして、ボラが高い大赤字企業である
- ルミナーテクノロジー
- パランティアテクノロジー
の株を将来のポテンシャルを買い、先行投資してみました。
が、結果はルミナーは-40%、パランティアは-20%と見事に大きく損をすることに。
大きく利益を得るどころか、投資金が大赤字なので投資しない方がよっぽどマシでしたね。
なぜ買ったか?
私がこれらの企業に投資した理由は、双方ともビジネス内容がとても煌びやかに見えたからです。
ルミナーはLidarと呼ばれる光センサーの開発、製造をしている企業で、将来自動運転に要となるであろう技術に注力しており、パランティアはビックデータと呼ばれる膨大な量のデータを解析し、活用するビジネスを行っています。
どちらも現在から将来に渡り、大きく伸びていきそうな企業であり、魅力的に見えます。
しかし現実的にはどれだけポテンシャルを秘めているかというよりは、
「どれだけ利益を上げているか」
もしくは
「どれだけ利益を上げていけるか」
がより株価に反映されやすいと感じています。
なぜなら大きなポテンシャルを秘めていても、結局は利益を上げる前にビジネスが頓挫してしまえば、株価は下落の一途を辿る一方に成りかねないからです。
なのでそのような株は安易に手を出さずに、大人しくその投資分をETFに充てておけば良かったとしみじみ思います。
詳しくは以下の2021年に買って後悔した株という記事にまとめていますので、そちらをご覧ください。

改善策
大赤字のベンチャー企業で大きく利益を得てやろうと強欲にならずに、謙虚にETFに投資することです。
ハイリスクな株は上手くいけば短期間で投資金の数倍の利益を得ることができるかもしれませんが、長く続くことはないですし、成功率も低いです。
なので長期で保有していて不安になるような銘柄は元から買うべきでなかったというのが私の教訓です。
急上昇中株

最後に紹介するのが、株価が急上昇中の株です。
株価が急上昇しているのを見ると、
「まだ上がるんじゃないか?」
と思い、ついつい手を出したくなりがちです。
しかし、このような株は極めてハイリスクなので手を出さないのが無難です。
今回は例として、2020年から2021の初めにかけて急上昇したクリーンエネルギー関連のETFのICLNについて紹介します。
下のグラフをご覧ください。

2020年の3月にコロナショックでICLNは8ドルまで下落してしまいましたが、2021年の始めにはなんと4倍にもなっています。
バイデン政権の政策やクリーンエネルギーに対する将来性などを加味しているとはいえ、わずか一年足らずでここまで急上昇するETFはかなり限られているでしょう。
しかしその後は40%近く下落し、大きく失速してしまいました。
私は全盛期に近い2020年の末頃にICLNに少し投資をしてしまったので、今振り返ってみると大損です。
ではなぜICLNのような急上昇株に手を出したのでしょうか。
なぜ買ったか
以下の2つが主な理由です。
- まだ上がると思った
- クリーンエネルギーは化石燃料に変わる、新たな主力エネルギーの一つになると思った
急上昇中の株を見ると買いたくなった
ひたすら上向きに上昇している株を見ると、まだ上がると思い、出遅れないためにも少し保有しておきたいという気持ちが芽生えます。
しかし、このような株は一度ほとぼりが冷めると一気に暴落し始めます。
なので掴むタイミングが悪ければ、大損する未来がそこにあるということです。
ICLNの場合は組入れ銘柄がクリーンエネルギー関連であり、これらの企業の株の多くは赤字企業、または利益がほとんど出せていない企業です。
つまり期待値だけで、ひたすら株価が上がっていったわけですね。
もちろん、この状況は長く続くわけもなく、下落後は現在に渡り、停滞の一途を辿っています。
ポテンシャルを買った
ICLNを買ったもう一つの理由は、太陽熱、風力、水力などのクリーンエネルギーは化石燃料に変わる次世代の新たなエネルギーになると考えたからです。
確かに将来的にはその可能性はありますが、現実的には私たちの生活は未だに化石燃料に大きく依存しています。
なので、クリーンエネルギー関連の企業が注目されるだけでなく、実際に利益をあげれるようになり、そして株価が上昇するというシナリオは遠い未来のことのように感じます。
要するに先ほど紹介した、ルミナーとパランティアのようなポテンシャルだけ買っても実らないことが多いということです。
改善策
急上昇株は一時的に上昇しているだけであって、その後は暴落する可能性を高く秘めています。
値動きの荒い展開が予想されますので、手を出さないのが無難です。
大抵あなたが急上昇中の株に気づいた頃には既に遅いです。
なので、ここはグッと堪えて外野から観戦するのが最善策なのではないかと思います。
まとめ
本記事では私が買って後悔した株の特徴である
- 小型株
- 大赤字株
- 急上昇株
以上の3つについてまとめました。
要するに変な欲望に囚われず、大人しくETFに投資していた方が安定した利益を得られる確率が高いので、損をしたくなければ興味本位でこれらの株に手を出さないのをおすすめしたいということです。
ここで一つ、投資の神様とも呼ばれているウォーレン・バフェット氏の名言をご紹介します。
ルール1 絶対に損をするな
ルール2 ルール1を忘れるな
私はこれを、株式投資で利益を出すことはもちろん大事ではあるが、損しないことの方が大切だと解釈しています。
皆さんも己の欲望に駆られず、堅実な投資ライフを!
本記事の私の失敗談がどなたかの参考になれば幸いです。