そんな方の悩みを答えるべく、本記事ではおすすめの木材関連の銘柄3選を紹介します。
なるべく分かりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 木材関連の企業のおすすめ3選
- 各々の簡単な概要
- 財務状況、成長率、割安度などの基本情報
- 配当利回りはどうか
- 取引可能な証券会社
おすすめ企業3選
では早速、木材関連のおすすめ企業3社をピックアップしていきます。
以下の3社になります。
- International Paper (IP)
- WestRock (WRK)
- Boise Cascade (BCC)
International Paper
International Paperはアメリカの紙パルプ企業で、北米以外にもアフリカやラテンアメリカなどの世界各地で紙製品の生産・製造を行なっている企業です。
規模的にはアメリカで最大、そして世界でも最大を誇ります。
木材関連の企業を集めたETFが2種類(WOODとCUT)あるのですが、WOODでは組入上位銘柄6位、そしてCUTでは1位と資産運用会社からもとりわけ注目されている点もポイントです。
WestRock
WestRockはInternational Paperに次いでアメリカで2番目の規模を誇るパッケージや紙製品の生産・製造を行う企業で、2015年にMeadWestvaco社とRockTenn社が合併したできた、比較的新しい企業です。
WOODとCUTにはそれぞれ上位銘柄8位と9位として組み入れられています。International Paperほどではありませんが、こちらも木材関連の企業の中では一際目立つ存在の一社のなっています。
Boise Cascade
Boise Cascadeは木材製品や建築資材を取り扱っているアメリカの販売代理業社です。
事業は北米展開しており、時価総額においては1位のInternational Paperの10分の1程度となっています。
WOODとCUTいずれのETFの組入れ銘柄上位10位内にランクインしていませんが、財務指標が盤石なのと、年々売上が上昇していることを加味し、今回は3番目に紹介させていただきました。
各々の企業の財務指標
まずは上で挙げた3社が負債だらけで無いことを調べるために、各社の当座比率と負債比率を確認していきます。
表に簡単にまとめましたのでご覧ください。
2021/3 | International Paper | WestRock | Boise Cascade |
当座比率 | 1.23 | 0.93 | 1.47 |
負債比率 | 3.06 | 1.62 | 1.29 |
当座比率とは、一年以内に流動化できる資産から棚卸資産を引いたものと、一年以内に支払わなければならない負債の比率を表す財務指標の一つで、1を上回るほど負債より資産の割合が高くなり、財務健全性が高いとされます。
負債比率は資本に対してどれだけ負債を負っているか示す指標です。数値が低いほど負債の割合が少なくなります。
International Paperは当座比率は良好ですが、他2社と比較すると負債比率はやや高めとなっています。
WestRockの当座比率は1を切っているのがやや気になりますが、負債比率はさほど高く無いので許容範囲だと思われます。
Boise Cascadeは小企業ではありますが、3社の中での財務指標を比較すると一番優れていることがわかります。
- Boise Cascade
- International Paper & WestRock
売上高上昇率
次に各企業の売上高成長率を比較していきます。
木材株(コモディティ)は現物価格の変動によって株価も同じような値動きをすることが多いですが、やはり企業自身の売上高成長も株価に直結するので抑えておきたいです。
財務指標と同じように表にまとめてみました。
5四半期の平均 | International Paper | WestRock | Boise Cascade |
売上上昇率(%) | 0.21 | -0.21 | 55.6 |
アメリカ大手の紙パルプ企業のInternational PaperとWestRockは共に殆ど成長しておらず、昨今では停滞していることがわかります。
それに対しBoise Cascadeは、売上高上昇率が平均で50%越えと急上昇しています。
- Boise Cascade
- International Paper
- WestRock
経営効率は?
売上成長率の次は経営効率について視点を向けていきます。
各社の経営効率を測るのにおいて、ROE(自己資本利益率)という財務指標を使い比較していきます。
ROEとは純資産に対してどれだけ利益を生み出すことができたかを表す指標で、数値が高いほど経営効率が良いとされます。言い換えれば、少ない純資産で多くの利益を生み出すことが出来ればROEは高い数値になります。
表にまとめましたのでご覧ください。
2021/7 | International Paper | WestRock | Boise Cascade |
ROE | 6.19 | -6.20 | 22.6 |
売上高成長率に続き、経営効率に関してもBoise Cascadeが群を抜いています。
WestRockに関しては当期純利益が赤字だったため、ROEはマイナス表示されてしまい正確にROEの値を比べることができませんでした。
その点を考慮すると、WestRockは3社の中では私的にややネガティブな印象といったところです。
- Boise Cascade
- International Paper
- WestRock
割安度は?配当利回りはどれくらい?
最後に3社の割安度と配当利回りを一緒に見ていきます。
以下まとめた表です。
2021/7 | International Paper | WestRock | Boise Cascade |
PER | 24.89 | ー | 7.33 |
配当利回り(%) | 3.34 | 1.82 | 0.69 |
International PaperはBoise Cascadeと比較すると割高ではありますが、配当利回りは3%を超えており、配当金狙いの投資家にとっては魅力的な投資対象となっています。
WestRockの割安度に関しては、上でも述べた通り当期純利益がマイナスとなっているため、PERを算出することが出来ません。
Boise Cascadeは割安ですが、配当利回りは低めですね。
- Boise Cascade
- International Paper
- WestRock(測定不能)
- International Paper
- WestRock
- Boise Cascade
まとめ
本記事では木材関連における米国企業3社について紹介していきました。
最後にそれぞれの木材株のおすすめな人の特徴についてまとめます。
International Paper → アメリカ最大手の紙パルプ企業に投資したい、配当利回りが良い株を選定したい
WestRock → アメリカ二番手の紙パルプ企業に投資したい、International Paperだけでなく他の木材株にも分散投資したい
Boise Cascade → 小規模の企業だということと配当金の低さはあまり気にせず、財務指標も良好で成長過程の割安企業に投資したい
リスクを考え、自分にあった木材株を選定してみてください。
最後までありがとうございました。
なお、以下の記事では世界の木材関連の企業に投資しているWOODについての解説もしているので、興味のある方はこちらもぜひご覧ください。

取引可能な証券会社
本記事で紹介した3社の株式は以下の証券会社で取引をすることが可能です。