あなたはグロース株(成長株)をどのように探していますか?
株分析サイトのスクリーニング機能を利用する
他人のおすすめしている銘柄をただ買う
株価上昇率ランキングから良さげな銘柄をピックアップする
などなど、人によって様々だと思います。
私の場合はMacrotrendsを主に使い、グロース株をピックアップしています。
では、そのサイトをどう使っているのか?
本記事で紹介します。
そもそもグロース株とは?
グロース株とは定義こそ色々ありますが、基本的には、利益の成長が高く、それに伴い株価の上昇も見込めるような銘柄のことです。
一言で表すなら「増収増益が続いているような企業」だと私は捉えています。
私のグロース株の探し方
初めに述べておきますが、私のグロース株の探し方は著名投資家ピーターリンチが行っていた投資方法を参考にしたものが含まれています。
ピーター・リンチはファンドマネジャーとして、1977年から1990年の13年間でS&P500指数のリターンの2倍を超える平均29.2%のリターンを達成し、運用資産を1,800万ドルから140億ドルに増加させた「伝説」とも呼ばれる投資家です。 wikipedia参考
Macrotrendsでスクリーニングする
ピーター・リンチはグロース株の特徴の一つに、機関があまり保有しておらず、アナリストも殆ど聞いたことのないような銘柄を挙げています。
つまり、大企業でなく、比較的規模の小さな企業であり、且つニッチなグロース株のことです。
これを探すのにはMacrotrendsがうってつけです。
海外のサイトなので英語表記でわかりづらいかもしれませんが、順を追って解説していきます。
今回はMacrotrendsで飲料メーカーの機関の保有率をスクリーニングしていきます。
まずは何でもいいので、飲料メーカーの企業を検索します。
わかりやすいよう今回はコカコーラで検索してみます。

検索後は上のような画面になることを確認してください。
この画面を下へスクロールしていくと、以下のカテゴリが見つかります。

この青文字で表示されているBeverages- Soft Drinksをクリックしてください。
そうすると、飲料メーカーのデータ一覧をまとめた表が表示されます。

ここで注目すべき箇所が赤線のInsiderとInstitutionの二つです。
インサイダー(Insider)は企業内部者の株式保有率、そして機関(Institution)が機関の株式保有率です。
例えば飲料メーカーのNational Beverageのインサイダー保有率は75%もあるのにも関わらず、機関の保有率は33%と少ないことがわかります。
私はグロース株の銘柄選定をするステップとして、これらの保有比率をまず確認しています。
では次に、Macrotrendsでスクリーニングした企業の株の財務指標を見ていきます。
グロース株かどうか分析
初めのステップで機関保有率の少ないニッチな銘柄を見つけることができました。
私の場合、次に確認することは「その銘柄の売上高が年々10%〜の上昇をしているか」です。
先ほど例で出したNational Beverageで解説していきます。
まず初めのステップとして調べたい銘柄を検索します。

そうすると上の様なタブが見つかりますので、Revenue & ProfitのRevenueを選択します。
そして下にスクロールすると、売上高の推移(上のグラフ)や売り上げ成長率(下のグラフ)を調べることができます。

今回試しに分析しているNational Beverageの場合、直近数年間では売り上げ成長率が平均10%を下回っているので、グロース株とは呼べないかもしれません。
あなたがもしもう少し成長率が高いグロース株を見つけたいと考えているなら、再びスクリーニングのプロセスから別の企業を探し出すことをおすすめします。
合わせて見ておきたいROE
私の場合、売上高の伸び率だけでグロース株を選定するのは心許ないので、ROEも合わせて調べています。
ROE(自己資本利益率)とは株主資本に対してどれだけ利益を出せているかを表す財務指標の一つで、ROEが高いほど経営効率が良いと言われています。
National BeverageのROEを試しに調べて見たところ、30%〜で推移していることがわかりました。

ここで、ROE30%が高いかどうかあまり明確な基準がなく判断に困る場合もあるかと思いますので、その際はmsnマネーで業界平均値を調べると良いです。

上記のmsnマネーのデータによると、National BeverageのROE(Return on Equity)は45.78で業界平均値が10.06なので、同業界の中では経営効率が良いことがわかりました。
同じ業界の企業を比較した時、経営効率が良いのはプラスの材料だと捉えてます。
msnマネーの詳しい使い方については以下の記事で詳しく解説しています。
最後に負債比率を確認する
いくら企業の成長率が高くとも、負債比率(資本と負債の割合)が高すぎる企業はレッドフラグだと考えています。
もし何らかの企業の利益を大きく減らすネガティブなイベントが起きた時、負債比率が高すぎると経営状態に支障が出て倒産の可能性が頭によぎるからです。(最悪のケースですが)
なので、負債比率も合わせて確認しておきます。
負債比率(Debt to Equity Ratio)はOther Ratiosタブから飛ぶことができます。

そして下の方へスクロールしていくと、4半期毎の負債比率をまとめた表があります。

National Beverageの場合、直近の負債比率は0.35なので、財務指標は強いことがわかりました。
1を超えるほど負債の割合の方が高くなります。
私はなるべく負債比率が低い企業に投資することを、グロース株選定の時の一つのポイントとしています。
まとめ
本記事で紹介した私のグロース株の探し方はピーター・リンチの大ベストセラー「one up on wall street」から学んだことが多いです。
one up on wall streetでは、「伝説」とも呼ばれる彼の知恵や知識が詰まっている本です。
日本語に翻訳されたものもあるので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
なお、この投資方法は利益を保障するものではなく、あくまで私の実践している投資方法なので、参考程度にお願いします。
- 機関の保有率
- 売上高の成長率
- ROE
- 負債比率