そんな疑問に答えます。
- VWOとは
- 構成銘柄
- なぜ新興国市場に投資すべきか
- VWOの分配金と経費
まずVWOとは?構成銘柄は?
VWOとはバンガード社が販売している新興国市場に分散投資しているETFです。
ポートフォリオの5割近くを中国にウェイトを置いていて、その他に台湾やインド、ブラジル等の新興国に投資しているのが特徴です。
特にアジア圏の企業への投資比率が高いですが、日本や韓国は含まれていません。
構成銘柄の上位にはアリババ、テンセント、TSMCのような大手優良企業が組み込まれており、このETF一つでこれらの企業に投資できるのは大きな魅力の一つでしょう。

なぜVWO(新興国市場)に投資するべきなのか
多くの日本の投資家達は日本の企業に投資するのは勿論、米国の企業にも投資をしていますが、新興国市場の企業への投資はこれらに比べ少ないです。
理由として、過去のパフォーマンスが低かったり、ボラティリティ(株価の変動の度合い)が高いこと等が挙げられます。
下のチャート図をご覧下さい。

山あり谷ありの激しいチャートになっていますが、ここ10年間、S&P500指数が2.5倍以上上昇している中、VWOは10年前の水準とほぼ変わりません。
S&P500指数とは米国の企業500社で構成された代表的な指数です
しかし下のチャート図をご覧下さい。

一年前から現在までの両者のチャートの比較をすると、VWOはVOO(S&P500指数連動)より若干低めのパフォーマンスとなっているものも、過去10年と比べると大きく飛躍している事がわかります。
そして現時点でVOOの引けをとらないくらいのパフォーマンスであることと、今後の新興国市場の伸び代を考慮した場合、VOOをアウトパフォームする日がいずれ来るかもしれません。
他にも新興国市場に投資するべきだと思う理由について、新興国は先進国と比較しGDP(国内総生産)の上昇率が著しいのも今後の株価に上昇に寄与するのでは、と考えています。
そしてVWOが今後上昇していくには、特に5割近くウェイトを置いている中国市場の上昇が不可欠です。
なので今後の経済成長を測るために、簡単にではありますが、日本と中国のGDPの推移を比較してみました。

日本が約20年間ほぼ横ばいに対し、中国は右肩上がりで今もなお伸び続けている事がわかります。
さらにVWOの2番目と3番目のウェイトを持つ台湾とインドともGDPの推移を比較してみましょう。


台湾は日本と比べるとGDPの数値は低く中国ほど顕著に上昇はしてないですが、それでも右肩上がりで年々伸びていってる事がわかります。
そしてインドではここ20年間でGDPが6倍近くまで上昇しており、今後もさらに右肩上がりに伸びていく勢いです。
これらより、新興国の経済は堅調に推移していることから今後も5年、10年と長い期間を経て新興国市場全体がより活性化していき、最終的には株価の上昇へと直結するのではないかと考えています。
VWOの分配金と経費率について
VWOは3ヶ月に一度分配金があります。直近5回分の分配金の履歴と経費率を合わせ表にしました。
直近の分配金実績($) | 権利落ち日 | 経費率 |
0.4256 | 2020/9/21 | 0.08% |
0.1700 | 2020/6/22 | |
0.0581 | 2020/3/23 | |
0.5591 | 2019/12/23 | |
0.5186 | 2019/9/24 |
分配金の利回りは2020年11月時点で2.36%となっていますが、今年の3月と6月は例外で、コロナショックの影響を受け利回りは悪くなっています。
しかしその他の月では分配金を減額せずに出しており、年で2.36%の分配金の利回りはとても魅力的だと思います。
経費率も年で0.08%と新興国市場に投資できるETFの中では割安水準なので、長期で保有してもあまりコストがかかりません。
流石低コストで定評のあるバンガード社のETFですね。
まとめ

日本市場や米国市場だけではなく、普段と違った視点で投資先を見据えて先進国市場に投資しているVWOをポートフォリオに組み込んでみるのも良いのではないでしょうか。
株価が安定しないことや、長期に渡って株価が上昇していくかは新興国市場次第なので未知数ですが、現時点でも経済の発展が先進国より著しいことを考えれば、伸び代は十分に大きいと思います。

