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クリーンエネルギーに投資している時価総額TOP3のETFを比較

 

近年、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素やメタンなどを発生させている石油や石炭などの化石燃料から、地球に優しい太陽光、風力、水力等のクリーンエネルギーへシフトして行く動きが世界中で起こっています。

そして今、クリーンエネルギー関連の企業は脚光を浴びており、ここ一年で株価が急上昇しています。

そこで本記事では、

そのような企業に投資はしたいけれど、どの企業の株、ETFを買ったら良いかわからない

という方の悩みを解決するべく、簡単にクリーンエネルギー関連の企業に分散投資できるETF三本の紹介、そして結果として、どのETFがおすすめなのか比較をしていきます。

今回比較するのは、クリーンエネルギーに投資しているETFの時価総額TOP3のICLN、PBW、QCLNの三本です。

まずICLN、PBW、QCLNとは?

ICLNとは

ICLN(iシェアーズグローバル・クリーンエネルギー)は、、ブラックロック・ファンド・アドバイザーズが運用しているETFで、クリーンエネルギーへ投資しているETFの中では時価総額一位となっています。

値動きとしては、世界のクリーンエネルギー関連の30社のみで構成されたS&P グローバル・クリーンエネルギー指数に連動しています。

詳しくは過去記事にまとめてありますので、興味のある方はこちらからどうぞ。

クリーンエネルギーに投資しているETFのICLNを解説クリーンエネルギーに分散投資するならICLNがおすすめかもしれません。本記事では構成銘柄を含む解説、経費と配当利回り、そして今後注目のポイントについてまとめました。...

PBWとは

PBW(インベスコ・ワイルダーヒル・クリーン・エナジー)はワイルダーシェアーズ社が運用しているETFで、ICLNに次いで時価総額二位となっており、57社で構成されたワイルダーヒル・クリーンエネルギー指数に連動しています。

QCLNとは

QCLN(ナスダック・クリーンエッジ・グリーンエナジー)はファースト・トラスト・アドバイザーズが運用しているETFで、PBWに次いで時価総額三位となっており、45社で構成されたクリーンエッジ・グリーンエナジー指数に連動しています。

構成銘柄

ではICLN、PBW、QCLNの上位10社の構成銘柄について見ていきましょう。

ICLNの構成銘柄

ICLNが一番多く保有しているのは、車やフォークリフトのバッテリーとして使われる水素燃料電池の開発に努めているPlug Powerです。

そして二番目に家庭用エネルギーの開発から販売までしているEnphase Energy、三番目に水や風、太陽などから再生エネルギーを作り出し、発電及びそれに関連する製品の小売販売をしているMeridian Energyと続きます。

保有銘柄国は全体の内、米国が約30%を占めており、次にニュージーランド、そして中国となっています。

ICLNの構成銘柄出所:Bloomberg

 

未だ私たちの生活には浸透していない企業ばかりなので、あまり馴染みがないかも知れませんが、ICLNが一番多く保有している銘柄のPlug Powerは、QCLNでは保有割合4位、時価総額4位のACESでは1位、時価総額5位のPBDでは8位となっており、クリーンエネルギー関連の企業の中でも特に注目されていることが伺えます。

PBWの構成銘柄

PBWは特徴として、米国とカナダの企業だけでファンドの約8割を占めており、北アメリカ中心に分散投資していることです。

そして、ひたすら上向きに伸び続けているテスラも10位ではありますが、PBWに組み込まれています。

出所:Bloomberg

 

QCLNの構成銘柄

QCLNの特徴はなんといっても、テスラ一社だけでファンドの9%以上も占めている点です。

そして組入上位銘柄三位では、中国版テスラとも呼ばれているニーオも約7%も占めており、EV車関連のこの2社のみで16%以上にもなります。なのでQCLNICLNPBWと比べてEV車寄りの印象を受けます。

出所:Bloomberg

ICLN、PBW、QCLNのパフォーマンスの比較

では三本同時に一年足でパフォーマンスを比較していきましょう。

2021/1/8のデータ

結果として、PBWが248%と一番大きく上昇し、二番手にQCLNの227%、そして三番手にICLNの181%となりました。

PBWQCLNは程近いパフォーマンスを出しており、ICLNだけ他2つのETFに比べると見劣りしている様に見えますが、それでも一年間で181%の上昇は、米国株式市場の代表的なS&P500指数連動のVOOの18%の上昇と比較すれば、かけ離れたパフォーマンスだということがわかります。

実際一年間での18%のパフォーマンスは十分すぎるぐらいです。尚、年18%で資産を運用すれば、たった4年で倍になります。

 

現状のパフォーマンスの面においては、3本のETFの中ならPBWQCLNICLNより一枚上手ですが、今後は各ETFがどの様に推移していくかは正直なところ未知数なので、一概にPBWQCLNの方が良いとは言い切れません。

そこでETFに投資するにあたり、経費率と配当利回り、特に経費率が大切なのでこれから比較していきます。

経費率と配当利回りの比較

早速、ICLN、PBW、QCLN三本の経費率と配当利回りを比較を表にまとめました。

2020/1/8 ICLN PBW QCLN
経費率%(年) 0.46 0.70 0.60
配当利回り% 0.34 0.44 0.31

 

経費率はICLNが0.46%と三本の中では最安でした。

しかしそれでも0.46%は、VOOVTIの0.03%に比べると高めに設定されています。

これらのETFは一本でクリーンエネルギー関連のあまり聞いたことの無い企業に簡単に分散投資できると考えれば、多少の経費での出費は許容範囲といったところでしょうか。

配当利回りについてはPBWがやや高めですが、いずれも0.31〜0.44%とかなり低めです。

なので、どれを選んでも配当金は投資金に対して、ほぼ変わらないと予測されます。

結局ICLN、PBW、QCLNの中でどれがおすすめ?

結論から述べると、私はICLNをおすすめします。

その理由として、やはり長期投資することを考慮すれば、なるべく経費率の低いETFをおすすめしたいです。

今回紹介した三本のETFの内、現状ではICLNがややパフォーマンスにおいては劣っていますが、今後はどうなるか誰にもわからなく、それなら同じクリーンエネルギー関連の企業に投資しているETFの中で経費率が最安のETFを選べば良い、というのが私の考えです。

もう一点、私的にICLNの組入上位銘柄一位のPlug Powerの行方に期待したいという思いもあります。

Plug Powerは未だ利益を出せていない企業ではありますが、現在手掛けている水素燃料電池は今後、環境に影響を与える排ガスを排出するガソリン車に代わり、排出ガスがクリーンな燃料電池自動車に貢献し、大きく市場で伸びていく潜在力を秘めているからです。

最後に

今回の記事ではICLNPBW、そしてQCLNの構成銘柄、パフォーマンス、そして経費率と配当利回りについて解説と、これらのETFの比較をしました。

簡単にですが、最後に各ETFのおすすめな方のタイプをまとめました。

ICLN:なるべく経費率の低いETFで運用したい方

PBW:特に北米のクリーンエネルギー 企業の成長に期待したい方

QCLN:クリーンエネルギー の中でも特にEV車の企業に投資したい方

 

私は上でもおすすめした通り、経費率の低いICLN派ですが、特に注力したい分野や地域、もしくはあなたの好みによってPBW、又はQCLNを選んでみるのも各々の個性があって良いと思います。

 

以上でクリーンエネルギー の企業へ分散投資するETF3本の比較になりましたが、もし私の記事よりあなたの探していたETFが見つかったら嬉しいです。

最後まで閲覧ありがとうございました。

私がおすすめしているICLNは以下の記事に詳しくまとめてあるので、興味のある方はそちらにも足を運んでみてください。

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